しねしね談

無職のおっさんがなけなしの金を叩いてDVDを借り、夏休みでもないのに感想文を書いてしまいます。ジャンルは主に洋画と海外ドラマ、どちらも古いのが好きです。

映画や海外ドラマの感想いいながら『隙あらば自分語り』のブログです。

ワタシがM病院に就職してから、どれくらい経ったころでしょう。

まだ試用期間中だった、ということだけは確かです。

・・・飼っていた犬が死んでしまいまして。

悲しかったですね。自分が中学生のときに飼い始めた犬で。

長生きしたほうですけど、その分、情愛もありましたし。


そのことが仕事に影響を及ぼして。

そうでなくても大変だったんです。当時はまだ、リハビリの日数制限がない時代でしたから。

若い外来患者は、入っている保険の期間が切れたら来なくなりますが、年寄りは際限なくやってきます。

外来患者が多すぎて、入院患者のリハビリが終わらず。それこそ患者の就寝時間まで掛かったこともありました。

それだけ多くの患者を捌きながら、仕事を覚えなくてはならなかったのです。


・・・大変だった要素、他にもあるのですが。割愛します。


とにかく、そんな状況の中でのペットの死ですから。

本当にきつかったです。精神的に。それで仕事に集中出来なくなってしまって。

大きなミスこそなかったものの、随分周りに迷惑をかけていました。E島先生にもよく怒られてました。


前述したとおり、そのとき自分は試用期間中でしたから。

正直・・・もうダメかも、と。

この職場とは、きっと縁がなかったのだ。そんなふうに感じてました。


そんなある日のことです。リハビリを終えた高齢の患者を病室まで送り、戻ってきたところ。

リハビリ室に入ろうとした、まさにそのときです。室内から話し声が聞こえてきました。

「ねぇ、あの新しく入ってきた人、ドン臭いと思わん? 辞めさせたほうがいいんやない??」

交通事故で入院していた、口の悪いオバサン患者でした。


ワタシは思わず、室内から見えない位置に身を潜めました。そんなこと言われている最中に、中に入って行く勇気は流石にありません。

いたたまれない気持ちでした。

「もうこのまま帰っちゃおうかな? そのまま辞めようかな?」 

そんな思いも、脳裏を過りました。


・・・しかしその矢先。E島先生の声が聞こえてきたのです。

「彼の前職は、病棟での介護の仕事。ここでは今までやったことない、慣れない仕事をしている。

辛そうにだけどがんばっている。だからもうちょっと長い目で見てあげて。」

ワタシが辛そうにしてたのは、犬が死んだからですが。それは兎も角として。

このときE島先生は、ワタシのいないところでワタシのことを庇ってくださったのです。

次回に続きます。

随分と間が空きましたので、お浚いしますと

M病院デイケア、土日は営業しない方針であった(実際に開設からしばらくの間、土日は休業していた)

なので自分も土日は公休となる予定だった

それを覆したのは当時のリハビリ部長、E島先生

E島先生の申し出により、ワタシの土曜勤務は継続されることとなった

これが前回の内容です。


土曜日の午前中勤務というか兼務。最終的には院長命令なので、自分としては従うほかありませんでしたが。

たとえE島先生が院長先生ではなく、ワタシ個人に要請というか依頼していたとしても・・・ワタシは快く引き受けていたことでしょう。


その理由は・・・

土曜日が1日休みになろうと週40時間勤務は変わらない、とか。

自分は1日休みではなく午前中勤務を2回に分けたいタイプ、とか。

そんな、どーでもいいことではありません。


では何故か? というと・・・そもそも『理由』という言葉自体が相応しいかどうか、それも微妙なところなのですが。

たとえ自分にとって不利益であろうと、その条件を飲んでいい

そう思わせてくれるような出来事があったからなのです。


ただ、これを話したところで・・・あなた、いや「あなた方」と申しましょう。

果たして「あなた方」に理解していただけるだろうか?

そういう思いはあります。


だけどやはり、あなたに真実を伝えたいので。そのために書いているので。

わかるわからない関係なく、その話をするしかないです。

前回の記事で報告した通り、母が帰ってきまして。その影響もあり、更新遅れました。

『M病院物語』。もうホントに今のペースで、しかも前回や今回のように違う話書いていたら

還暦迎えるころになっても終わらないのではないか?

そんな懸念さえ抱き始めているのですが。

・・・いや、確実に終わらないですね。なんせ長い長~いお話ですので。


そんな状況にありながら今回もタイトルは「異常者は誰か」という、またしても違う話をする予定で。実際に途中まで書いたのですが。

「この話をするのは時期尚早かな」と思い立ち、全削除しました。

・・・還暦どころか死ぬまでに終わらんかもしれません。こんなんだったら。


次回は『M病院物語』本編、

「デイケア開設後も土曜日勤務を続けることになった経緯」

その続きです。

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