しねしね談

無職のおっさんがなけなしの金を叩いてDVDを借り、夏休みでもないのに感想文を書いてしまいます。ジャンルは主に洋画と海外ドラマ、どちらも古いのが好きです。

映画や海外ドラマの感想いいながら『隙あらば自分語り』のブログです。

「ブーカを辞めさせる。そして、訪問介護事業所を閉鎖する。

・・・キミだって重荷だろう? ブーカのことも。訪問事業所のことも。

キミの雇用は保障する。訪問事業所を閉鎖させたあとは、デイケアのスタッフに戻ってもらう。

キミのほうから院長には言いにくいだろうから・・・俺が言ってやる。」

これが、ねずみ男事務長が持ち掛けてきた話です。


これからどれぐらい後だったか。ハゲがリハビリの主任になりましたよね。

リハビリはハゲが主任になる以前から、業務的なシステムは整っていました。

そしてハゲと一緒に働くPTの先生たちも、デイのスタッフとは比べ物にならないくらいマトモです(笑)。

しかしそんな状況下でも、事あるごとにハゲは院長先生や事務長のところに出向いてました。連絡や報告を密にしてました。

それが本来の、責任者としてのあるべき姿です。そして・・・そうでないと出来ない。出来ないですよ。自分ひとりでは無理なんです。


ワタシはどうだったか。

院長先生から「デイには行くな」と言われている手前・・・デイに入り浸っているワタシは、むしろ院長先生のところに行けなくなっていました。

ねずみ男事務長とも上手くいっておらず、相談どころではありません。

現場レベルでもws主任やS原さん。ワタシに苦言を呈すほうです。

そしてビジンダーさん、あなたに至っては・・・

どこをどう見間違えたら、そういうふうに見えるのでしょうか? ブーカとN本のこと、よさげに評価してましたね。

それにその当時、ワタシはまだ

訪問介護の所長ながら
デイケア及びビジンダーさんを助けにやってくる
白馬に乗った王子様

気取りでいましたから。あなたに弱いとこ、見られたくなかったんです。


誰にも相談出来ない。誰にも話せない。

・・・完全に孤立無援。八方塞がりです。

その状況で、ブーカとN本に対峙しなければならないのです。

これは出来ない。出来ないですよ。


いやもう、仕事どころではないです。

どうしたら訪問の利用者が増えるか・どうしたらよりよいサービスを提供できるか。そんなこと考える余裕もなかったんです。

・・・考えたところで、ワタシとブーカじゃ実現無理だったでしょうけど。


もうね。本当にあのふたりのせいで、こっちは頭がおかしくなりそうだったんです。そしてそれはもう、限界の域に達していました。

そこにねずみ男事務長からの、この話です。まさに『願ってもない』話でした。


しかしワタシはそこで、厚かましくも条件を出します。

「ブーカがいなくなれば、デイで働く職員もひとり減ることになる。デイにひとり、職員を補充してほしい。」


ワタシはこのとき、自分が初めて任された訪問介護事業所・そして、初めて就任した所長という役職。

それら全て、自ら捨てるか否かの選択に迫られていました。

なのにこの期に及んでワタシはまだ、デイケアのことを考えていたんです。


・・・愛ですよ。

デイケア愛です。
これが愛っちゅうもんやでっ!!


まーそれはさておき。ねずみ男事務長は

「それは当然だ。必ずひとり、デイの介護スタッフを雇う。」

そう約束してくれました。

しかしそこで。そこでです。ワタシは更なる要求をしてしまいます。

「ブーカを辞めさせたら、N本も一緒に辞めるかもしれない。だから・・・

ふたり雇って下さい!!」


あの・・・一応ねずみ男事務長は、ワタシを助けてくれようとしてるんですよ。

それなのに、それを理解しているワタシが臆することなく、なぜこんな厚かましいお願いしているのか? というと。


ビジンダーさん、あなたを納得させるためです。


「ブーカを辞めさせたら、N本も一緒に辞めるかも」 

これはあなたの言葉です。

でもですよ、それで困ると言うのなら・・・アイツらがいなくなった分、新しく人を雇えば済むでしょ? それで事足りるでしょう? 解決するでしょう?

理屈は間違ってないでしょう?


・・・本来、ワタシが考えなきゃいけない事案ではないんです。ワタシはデイケアのスタッフではないんです。

それでもやはり、ワタシはデイケアを愛していたのです。


「う~ん・・・それ(ふたり雇用)は考えとく。

だから、いいな? ブーカを辞めさせて訪問閉鎖。いいな?

キミがOKを出してくれたら、今から院長に言いにいく!!」

「ちょ、ちょっと待ってください!!」


・・・とんとん拍子に進む話に、躊躇してしまったワケではありません。

「少し・・・考える時間をください。」

「そうか。キミも急に言われてすぐに、っていうワケにはいかないよな。

わかった。キミの気持ちが決まるまで待つ。だけどなるべく早く返事をくれ。」

そう告げると、ねずみ男事務長は先に部屋から出て行ってしまいました。


照明がついていたのかいなかったのか、そこに誰かいたのかいなかったのか。

覚えていません。ただしばらくの間、ワタシはひとり・・・俯いたまま、ポツンとイスに座ってました。


このとき、なぜねずみ男事務長の提案を快諾しなかったのか。

なぜ即断即決でブーカをクビにしなかったのか。

なぜ『考える時間』を必要としたのか。

それは次回、説明させていただきます。

『M病院物語』と同じく完全内輪ネタなんですが。用事があったんで近くを通ったので、そのついでに。

 


あと、ちょっと前に配信した動画も。





見てください(=^▽^=)

夕方です。デイのミーティングが終わったあとです。

その日もまた・・・ブーカにひと言、言わなければならないことがありました。

その内容については覚えていません。

いや覚えていないというより、アイツしょっちゅうやらかしていたから。今からだと、どれがどれだったかわからんのです。

もう、本当に言いたくないんです。精神的に苦痛なんです。

だけど言うのがワタシの仕事です。これでもワタシ、所長ですから。


・・・本来なら隅に連れて行って、やんわり注意するところです。でもブーカは、その「隅に来て」という指示にすら従わないようなヤツでしょ?

それに隅に連れてきたところで、どうせまた気に入らなかったら大声をあげて。それでN本が飛んで来る。そんな展開になるに決まってます。

なのでもう、デイのど真ん中で言いました。随分、言葉も選んだはずですよ。みんなのいる前ですから。

・・・ブーカ、なんて返してきたと思います?


「なんか文句あるんですか?」


「なんか文句あるんですか?」

この言葉。まー職種にもよるんでしょうけど。なかなか職場で聞けるような言葉じゃないですよね?

それでも上司や先輩が言うのなら、まだわかります。しかし部下の立場にいる人間が・・・こんな言葉、使いますかね?

・・・仕事以外で男同士がこういう言葉使うときは、大概喧嘩ですよ。殴り合いの一歩手前ぐらいですよ。


そんなこと言われて。だけどそのときワタシ、腹を立てていませんでした。

腹を立てるどころか、ハラハラしてましたよ。

というのも、すぐ傍にねずみ男事務長がいたんです。


ねずみ男事務長は、いつものようにイスに足を組んで。デイ内に置いてある雑誌のうち1冊を読んでいました。

前記事に書きましたが。ワタシと事務長、その時点で上手くいってません。

朝の送迎のときなんか、本当に気まずかったんです。そんな状況下でブーカからそんなこと言われてるの,、見られたら。

・・・益々やりにくくなりますよ。それにワタシ個人としても、部下にそういう舐めた態度とられてるところ、見られたくないじゃないですか。

ワタシはねずみ男事務長のほうに目を向けました。ねずみ男事務長は雑誌に視線を落としたまま、表情ひとつ変えません。


そのあと・・・4~5分くらい経ったでしょうか。

「さて・・・っと。」

ねずみ男事務長、ゆっくり立ち上がりました。

「〇〇チくん、ちょっといいかな?」

「へ?・・・なんですか??」

「いや、いいから。ちょっと一緒に上きて。」

このときワタシたちふたりのこと、誰も気にしてなかったと思います。

・・・ひとりを除いて。その関係性から、おそらく地獄行きくんだけは知っていたでしょうね。ねずみ男事務長が、ワタシを連れていった理由を。


2階の院長室の隣り。そこに事務室があったのか、それとも訪問事務所だけだったのか。・・・もう間取りも忘れてしまってハッキリしません。

部屋に入ったねずみ男事務長は、さっさと自分の机のイスに座りました。

「どっかイス持ってきて座って。」

まだ終業前なのに誰もいません。ワタシは適当にその辺のイスを取り、ねずみ男事務長と対面するように座りました。


・・・ちょっとした沈黙がありました。それからひと息つくと、ねずみ男事務長は静かに口を開きました。

「ブーカを辞めさせたいと思ってる。」

なんとなく、そんな話じゃないかな・・・とは思っていました。

そしてワタシはそのとき既に、訪問介護事業所の運営に対する情熱・・・完全に失われていました。

・・・元からあったかどうかも怪しいものですが。

とにかくワタシに、断る理由などありません。その時点では。

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