「ブーカを辞めさせたら、N本も一緒に辞めてしまうかもしれない」

ビジンダーさん。これは元々、あなたの発した言葉です。

その言葉をワタシがねずみ男事務長に申し上げ、その上で「だからデイに、ふたり雇ってほしい」と。

・・・ワタシの意図、わかりますよね?

あなたに納得してもらうためです。

いや、これで納得してくれるだろうと思ったのです。ふたり辞めたとしても新たにふたり雇う。そうすれば人員数的には一緒です。

ブーカをクビにすること、あなたも認めざるを得ないだろう。そう思いました。


でもそれは理屈ですよ。


例え理屈は通っていても、感情的な部分であなたは納得しないかもしれない。

ブーカがクビになったことでN本も辞める。それはいい。

しかしそれで嫌気がさしたあなたが、万が一退職届でも出そうものなら。あなたまで、いなくなってしまったら・・・。


それが「即刻ブーカをクビにする」判断を鈍らせた、ひとつの要因です。

別にビジンダーさん、あなたのせいにするつもりはありません。ワタシに決断力がなかっただけです。


でもこの日、家に帰ったあと。いろいろ考えました。

どうやったら、あなたを納得させられるか? 

どうやったら、事を穏便に済ませられるか?

そこで思い付いたのが・・・新たに雇う職員ふたりのうち、ひとりは看護婦さんを雇用するようお願いする、ということ。

これだったらビジンダーさんも体調の悪いときとか、気兼ねなく休めるでしょう? 普段の業務の負担だって軽くなります。

ワタシだって看護婦さんがひとり増えたら・・・例えあなたが休んだとしても、もう病棟に応援のお願いなど、行かなくて済むのです。

本当に嫌だったんですよ、あれ(´;ω;`)


だけどこの、看護婦をもうひとり雇うということ。これもまた諸刃の剣で。

「ひとり(看護婦が)いるんだから、もう私、辞めていいよね~♪」って感じで。あなたがアッサリ辞めてしまうかもしれない。

そういう、ワタシにとって嫌な結果になる可能性も併せ持っていました。


なら、どうしたらいいだろう? どうやったら上手く物事が運ぶんだろう?


・・・その日だけじゃなかったです。しばらくの間、ずっとそんなことばかり考えてました。そして悩みました。

本来このブーカの件、訪問介護の問題なんですけどね。まわりがどーのこーのじゃないんですけど。自分が余計なこと、考え過ぎたのかな・・・。


ねずみ男事務長との密談のあと、すぐにでもブーカをクビに出来たのにしなかった理由。辞めさせたい気満々だったのに、その場で即決出来なかった理由。

もうひとつあります。


・・・今まで長々と付き合わせてしまってスミマセン。しかし時系列的にこの段階で、書きたいけど書いてない話、端折ってる部分。いっぱいあるんです。

ま、それはそれとして。ブーカとN本の話、もうすぐ終わります。

N本が辞めるときの話は、また別の機会に。

そして中断? 状況の『不倫編』も、あと1回あれば終わらせるのに十分だと思います。

今年中に全て書き終えるつもりです。とりあえず、あなたが辞める日の話までは。それまで読みに来ていただいたら幸いです。