しねしね談

無職のおっさんがなけなしの金を叩いてDVDを借り、夏休みでもないのに感想文を書いてしまいます。ジャンルは主に洋画と海外ドラマ、どちらも古いのが好きです。

2022/03

夕方です。デイのミーティングが終わったあとです。

その日もまた・・・ブーカにひと言、言わなければならないことがありました。

その内容については覚えていません。

いや覚えていないというより、アイツしょっちゅうやらかしていたから。今からだと、どれがどれだったかわからんのです。

もう、本当に言いたくないんです。精神的に苦痛なんです。

だけど言うのがワタシの仕事です。これでもワタシ、所長ですから。


・・・本来なら隅に連れて行って、やんわり注意するところです。でもブーカは、その「隅に来て」という指示にすら従わないようなヤツでしょ?

それに隅に連れてきたところで、どうせまた気に入らなかったら大声をあげて。それでN本が飛んで来る。そんな展開になるに決まってます。

なのでもう、デイのど真ん中で言いました。随分、言葉も選んだはずですよ。みんなのいる前ですから。

・・・ブーカ、なんて返してきたと思います?


「なんか文句あるんですか?」


「なんか文句あるんですか?」

この言葉。まー職種にもよるんでしょうけど。なかなか職場で聞けるような言葉じゃないですよね?

それでも上司や先輩が言うのなら、まだわかります。しかし部下の立場にいる人間が・・・こんな言葉、使いますかね?

・・・仕事以外で男同士がこういう言葉使うときは、大概喧嘩ですよ。殴り合いの一歩手前ぐらいですよ。


そんなこと言われて。だけどそのときワタシ、腹を立てていませんでした。

腹を立てるどころか、ハラハラしてましたよ。

というのも、すぐ傍にねずみ男事務長がいたんです。


ねずみ男事務長は、いつものようにイスに足を組んで。デイ内に置いてある雑誌のうち1冊を読んでいました。

前記事に書きましたが。ワタシと事務長、その時点で上手くいってません。

朝の送迎のときなんか、本当に気まずかったんです。そんな状況下でブーカからそんなこと言われてるの,、見られたら。

・・・益々やりにくくなりますよ。それにワタシ個人としても、部下にそういう舐めた態度とられてるところ、見られたくないじゃないですか。

ワタシはねずみ男事務長のほうに目を向けました。ねずみ男事務長は雑誌に視線を落としたまま、表情ひとつ変えません。


そのあと・・・4~5分くらい経ったでしょうか。

「さて・・・っと。」

ねずみ男事務長、ゆっくり立ち上がりました。

「〇〇チくん、ちょっといいかな?」

「へ?・・・なんですか??」

「いや、いいから。ちょっと一緒に上きて。」

このときワタシたちふたりのこと、誰も気にしてなかったと思います。

・・・ひとりを除いて。その関係性から、おそらく地獄行きくんだけは知っていたでしょうね。ねずみ男事務長が、ワタシを連れていった理由を。


2階の院長室の隣り。そこに事務室があったのか、それとも訪問事務所だけだったのか。・・・もう間取りも忘れてしまってハッキリしません。

部屋に入ったねずみ男事務長は、さっさと自分の机のイスに座りました。

「どっかイス持ってきて座って。」

まだ終業前なのに誰もいません。ワタシは適当にその辺のイスを取り、ねずみ男事務長と対面するように座りました。


・・・ちょっとした沈黙がありました。それからひと息つくと、ねずみ男事務長は静かに口を開きました。

「ブーカを辞めさせたいと思ってる。」

なんとなく、そんな話じゃないかな・・・とは思っていました。

そしてワタシはそのとき既に、訪問介護事業所の運営に対する情熱・・・完全に失われていました。

・・・元からあったかどうかも怪しいものですが。

とにかくワタシに、断る理由などありません。その時点では。

占いを信じない人からすると「なんのこっちゃ?」って話でしょうが。

十二星座の占いで、獅子座はドラマチックな人生を送ると言われています。


気管支炎でM病院に入院 ➡ 退院 ➡ 快気祝いの飲み会ときて・・・

そのあとワタシは、とある人物と再会します。

デイケア初代看護婦のY島さんです。

彼女はM病院近くのファミマ、その隣りにある脳神経外科で働いていました。自宅もM病院の近くなんです。

昼休みだったでしょうか。そのY島さんとバッタリ会いました。

・・・とはいえ、その前にも何回か会ってはいます。デイの車で病棟の患者を、彼女が勤めている病院に送ったことがあったんです。

Y島さんはワタシが、訪問介護事業所の所長になったことを知っています。


「どぉ~? 元気~??」

・・・Y島さんはM病院にいたころより、随分と明るくなってました(笑)。

「うん。まー・・・でも、なんかうまくいかなくてね・・・。」

仕事のことではそれ以上、話しませんでした。いや、話しても意味無いし。自分が惨めになるだけですから。

替わりにワタシは、こう言いました。

「もう、頭がおかしくなりそうだ。Y島さんが働いてる病院で、診てもらえないだろうか?」

「え~!?」

ですよ。そしてそのあと、ワタシはY島さんに教えてもらいました。


・・・ワタシは病院に勤めてはいましたが、そういうのには疎かったんです。

『脳神経外科』というのは脳血管障害とか、そういう脳や脊髄・神経の病気を、外科的に治療する病院だったんですね。

『脳神経』なんて言葉がつくものですから。ワタシはてっきり・・・そのときの自分のように、頭がおかしくなりかけの人間がいくところだと思ってました。


「そういうのは、精神科か心療内科だろうけど・・・。」

Y島さんも、困った感じでした。

「大丈夫なの?」

「う~ん・・・。」

・・・久しぶりの再会も、笑顔で別れることは出来ませんでした。


そして。状況の変化です。

ワタシとねずみ男事務長の関係。

ブーカをデイで兼務させるとワタシが決めたことで、生まれてしまったふたりの軋轢。それはもう、この時点では解消されていました。

しかし・・・しかしです。

実はこのとき、新たな火種が発生していたのです。


ビジンダーさん。ワタシはねずみ男事務長のこと・・・そんなに悪く思っていませんでした。

それはいろんなことがありましたよ。

ビジンダーさんがM病院にくる前です。ねずみ男事務長とブタゴリラ婦長。あのふたりが嫌で辞めていった職員、大勢います。

夜勤のシフトが組めなくなるぐらいですからね。相当なもんですよ。

でも、それはそれです。

決して悪い人ではないんです。それはデイのスタッフの中で、誰より長く一緒に仕事してきたワタシが1番よく知っています。

そしてねずみ男事務長もですよ。そんなにワタシのこと・・・そんなに嫌ってはいなかったと思うんです。


だけどそれを、まわりがおかしくしてしまうんです。

ブーカの件も元はといえば、N本がしつこく言ったことが原因です。そして今度の件もまた、別の人間のせいなんです。


ひとつ言っておかなければならないことは、この件に関しては

デイケアは一切関係ありません。

そしてブーカも・・・遠因にはなるかもしれませんが、直接アイツが何かやらかしたワケではないのです。

ワタシはブーカが大嫌いだから、なんでもかんでもブーカのせいにしてやりたいのですが。

この『M病院物語』はビジンダーさん、あなたに真実を伝えるために書いているのです。ワタシはあなたに嘘は言いません。

この件、ブーカはほぼ・・・関係ないです。


そういう、ねずみ男事務長とギクシャクした関係のときに。やり辛さを感じている最中に。

またしてもワタシに『運命の輪』をまわす機会が訪れます。

・・・いや、今度はそんな大袈裟な話ではないです。ただ、ある選択を迫られることになります。


選択を迫られる立場ですから。

当然ワタシ自らが、積極的に行動を起こしたワケではありません。

とある人物に、話を持ち掛けられたのです。そしてそれは・・・悪い話ではありませんでした。

ブーカとN本関連では、もっと酷いエピソードもあるんですよ。

でももう、それ全部書いてると 終わらないんで。

割愛して先に進めます。


気管支炎を患い・・・何週間くらい入院してたんでしょう? 結構、長かったと記憶しています。

退院したのがちょうど、夏真っ盛りのころじゃなかったでしょうか。程なくしてワタシの快気祝い、やりましたね。なんか高い焼き肉屋でしたか。


・・・元々、快気祝いじゃなかったんですよ。

普通の飲み会だったんです。それをワタシが、ワタシ自身が!!

「じゃー今日は、ワタシの快気祝いということでっ!!」

って。

自分で言わせないでくださいよ!!


何度も言わせてもらいますけど。ワタシは訪問介護事業所の所長様でございますです。

本来なら2階の訪問事業所で、ふんぞり返ってていいような立場なんです。それをビジンダーさんが「協力してくれ」って電話してきたかたら!!

・・・少しは労ってほしかったです。そういうの一切なかったですね。


・・・そんなふうに、恩着せがましく言うんだ。じゃー断ればよかったじゃん。それを今ごろになってグズグズ言って。カッコ悪い。男らしくない。

そう思われてるかもしれません。だから・・・

これも言いたくなかったんです(`ε´)

「じゃー言わないでくださいよ!!」ってブーカみたいなこと、言わないでくださいよ(=^▽^=)


で、そのニセ快気祝いですけど。乾杯のあとです。

ビールをク~っと飲んだN本、一息つくのも束の間。

「〇〇チさん、どうしてブーカさんのこと認めてあげないんですか!?」

またそれですか( ̄▽ ̄;)


あの・・・こっちは病み上がりなんだからさ。ってか他に話すことないのかね?

大体、認めてあげるも何もないんですよ。ただアイツが、おかしなことするから。それを他の部署の人たちから指摘されるから。

・・・仕方なく注意してるんです。所長だから。

こっちだって言いたくないの!!

そもそも関わり合いたくもないんですよ!!


散々、N本からそんな話聞かされて。もうウンザリですよ。

そしてN本が先に帰ったあと。ビジンダーさん、あなたからも言われました。

「あの子たちのやる気を大切にしてあげたい。伸ばしてあげたい。」

そんな内容でしたか。それでワタシが「どうだろうね。」と呟いて、あなたをムっとさせてしまった。確かそうでしたよね。

あなたはブーカやN本に慕われていましたから。それで目が曇っていたんだと思います。


その飲み会・・・いや快気祝いの数日後。あなたは、こうも言いました。

「もしブーカさんを辞めさせたら、一緒にN本さんも辞めてしまうかも。」

「ふたりに辞められたら、私も〇〇チさんも休めなくなってしまう。」

「いいのか? 私も〇〇チさんも持病がある。その病気が悪くなったとしても、休めなくなる。それでいいのか?」

はへ~。自分の病気のことまで言われたら、ワタシも言い返せないです。


だけど、おかしいですね。

ワタシはその時点で・・・その時点でですよ。

ブーカを辞めさせるなんて、ひとことも言ってないはずですよ。

それがどうして、そんな話になるんですか? アイツらから何か言われたんですか? それともビジンダーさんが、勝手にブーカを庇って??

いずれにせよビジンダーさん。あなたがブーカを辞めさせないよう、ワタシに働きかけたということは・・・裏を返せば

ブーカはクビになってもおかしくない人間

あなたもそう思っていた、そういうことになりませんか? 


・・・今さら言及してもしょうがないですね。

まーN本に関しては・・・結果的にそれが、彼女自身のクビを絞めることになりましたから。別にいいです。


このあと、少し状況に変化が起こります。

恐らくビジンダーさん、すた丼なんて食べたことないでしょう。

えー、動画内ではワタシ「この歳ですた丼はちょっとキツい」などと申しておりますが・・・

歳、関係ないです。


すた丼、発祥は東京です。そして福岡の店舗は今現在、新天町1軒だけです。

当然、東京の味をそのまま持ってきてるんですね。

合わないですよ、福岡の人間には。


あの・・・基本は丼物って、甘い味付けじゃないですか。天丼にしてもカツ丼にしても。甘いタレですよね。

その甘さが嫌いって人もいるでしょうけど。でもこのすた丼。ビックリしますよ。尖がってるんです、味が。

塩辛いのなんの。
しょっぱいんです!!


醤油の甘い福岡とは逆ベクトルなんですよ。そのしょっぱいニンニクダレで炒めた、脂身の多い豚バラ肉の丼ですよ。


・・・最初に勤めた会社でですね。東京支社か本社だったか。すぐ行くことになってたんです。

楽しみだったですね。東京での生活。ひとり暮らし。まー社員寮ですけど。

東京の食事にも興味ありました。スープが真っ黒いラーメンとか、うどんとか。どんなんやろ?って。食べてみたいな (´▽`) って。

だけどバブル崩壊の煽りを受け、会社は倒産。憧れの東京生活、まさに泡のようにはじけて消えて。東京の食事を口にすることもなくなりました。

それから十数年。福岡で食べた、東京発祥のすた丼。東京の味。こんなもんだったのか・・・って。

でも人生って・・・そんなもんですよね。


というワケで。ワタシからすると、涙なしでは食べられないすた丼ですが・・・

あのしょっぱさ、涙の味ですかね!! (´;ω;`)

しかし今回食べたの、すた丼ではありません。




これは美味しかった。うん。

すた丼屋やめて、唐揚げ屋になったら?? って思うぐらい。

・・・って、まだいろいろ書きたいんですけど。犬の散歩があるので、
今日はこの辺で。

動画、暇なときにでも見てくださいね。

仕事ですから。安月給とはいえ、お金を貰ってやっていたことですから。

当たり前のことをやってきただけ。実際そうでしょう。

しかしワタシはデイケア開設前から、心臓病を患っていたんです。

そしてM病院デイケアのため、共に尽力してきたY島さんがいなくなり。

その後、二代目の看護婦もいなくなり。各部署から応援はあったとはいえ、ひとりになり。

・・・今から思い返してみれば、それなりの苦労はあったと思います。


その自分を、院長先生は見ていてくれて。その苦労が実を結んで。ワタシは晴れて、訪問介護事業所の所長に選ばれたワケです。

しかしその後・・・

ブーカやN本のために
もっと苦労することになるとは!!


話を戻します。ブーカが「訪問に行きたくない、事務的な仕事をしたい」などと宣いやがったときです。

N本はワタシに、こう言いました。

「所長としての事務的業務をブーカさんにやらせて、〇〇チさんが訪問に行けばいいんじゃないですか?」

「〇〇チさんが率先して訪問介護をすれば、ブーカさんだって・・・そういう
上司なら付いていきますよ。」

「自分ががんばる姿を見せることで、部下をやる気にさせる、引っ張っていく。私は〇〇チさんに、そんな人になってほしい。」


・・・もっともらしく聞こえますけど。

凄く失礼なこと言ってると思いませんか?

それをN本、ワタシに 言って聞かせる ように。 諭すように ですよ。

少し軽蔑を帯びた悲しい顔・・・いや、表現するの難しいです。

「この人、本当にどうしようもない人だな」的な。そんな表情。ワタシからすると、見下されたかのような。そんな印象持ちましたね。

とにかくそんな感じで。ワタシに言ったんですよ。


・・・もうね。抱き締めてやりたくなりましたよ。

「お前、本当にバカだなぁ。」

って。

思いっきり、抱き締めてやりたくなりました。

そしてそのあと

首絞めて殺してやろうか!?

思いました。本当に思った。

一体、何様のつもりなのか!?


院長先生はワタシに「キミは訪問介護には行くな」と言いました。しかしワタシは院長先生の指示に従わず、開設当初から訪問に出向いてました。

それはブーカが訪問に行く時間帯に、別の訪問の予定が入った。それだけが理由ではないんです。

ブーカがデイにいるとき、ワタシが訪問に行っていない。そういうときもあったでしょう?


・・・自分もやってみたいと思ったんです。訪問介護を。


ワタシの介護職のスタートはT病院、病棟の看護助手でした。

その後、M病院ではリハ助手、デイケアを担当させていただき・・・あと自分が未経験なのは、大まかにいえば訪問介護だけですよね。

それはやりたいと思いますよ。そこまできたら全部やりたい。

いわゆる自己実現ってやつですかね。介護、底辺職なんて言われますけど。それでもやるからには、全て経験して。全て出来るようになりたい。

介護ならなんでも出来る、どこに行っても通用する、オールラウンドプレイヤーになりたい!!

そんな熱い感情が、そのころのワタシにはありました(笑)。


もちろんそんな理由で、ワタシのような実家暮らし・・・

それこそ、ろくすっぽ家事も出来ないようなオッサンが訪問介護に出向くこと。あまりいいことでもないような気もしますが・・・。

ワタシが利用者の立場だったら、その日のうちに断ります(笑)。

だけど当時は若かったんですね。真剣でした。


ブーカが検便してると聞きました。家事支援で調理をしてましたから、必要だったんですね。

それをワタシ、所長なのに知らなかったもので。ねずみ男事務長とS原さんで、ワタシにひと言もなく勝手に段取り進めてくれてたようです。

それでワタシ、言ったんです。朝送迎のとき、ねずみ男事務長に。

「ワタシも検便したほうがいいですか?」

って。

「え、なんで??」

「いや自分も、訪問先で調理する機会があるかもしれないから・・・。」

そしたらねずみ男事務長、なんて言いやがったと思います?


「キミの作った料理とか、
誰が食べたいと思うんだよっ!!」



(`ε´)

頭にくるです。


だけどそうやって、自分で興味持ってやってる仕事でもですよ。

N本にそんなふうに言われたら アイツに言われたからやってる みたいになってしまうじゃないですか。それは嫌でしょう?

そういうのがわからんヤツでしたね。

親の顔が見たいですよ。親もやっぱりアレですかね。親もチビで、目と目が離れているんですかね? 目が耳の位置にあったりして。


N本の、この発言のあと。ワタシは気管支炎を患い、M病院に入院することになります。

デイと訪問と両方やって、その無理が祟った・・・のではありません。

N本とブーカと関わることで生じるストレス。これが原因です。

↑このページのトップヘ