「デイケアに行くのはお止めなさい」

この言葉と、その後の会話。ws主任に今、「これは本当か?」と尋ねたら「覚えてない」というか「そんなこと言ってない。グッチの作り話だ」と答えるでしょう。

でも・・・わかってもらえると思います。

ワタシが嘘話を作るなら、ws主任を悪者にすることは絶対にないんです。

恋愛感情などはありません。ただ、信頼はしてました。


1度、リハビリ部の飲み会のときに冗談で・・・冗談でですよ。言ったことあるんです。

「ワタシがRくん(ws主任のご子息)のお父さんになりたい~

「結婚して家族3人で一緒に、お風呂に入りましょう!!

・・・冗談でもそんなこと言う?(¬д¬)普通(¬д¬) と思われるかもしれませんが、普通です。当時、もうお酒の飲めない体になってましたので。素面(しらふ)で言いました。

それでws主任も当然いつもの冗談で返してくれる、と思ってたんですけど。

「〇〇〇くん、私はあなたより随分年上だし子供もいる。あなたはまだ若いんだから。あなたに相応しい人を探して。〇〇〇くんのいいところ、きっとわかってくれる女性いるから。」


・・・真面目な話のときはグッチじゃなく〇〇〇くんなんですね。

ってゆーか、そんなにマジで返されたらホントにフラれたみたいやんか!! 
Tバックさんもハゲもいるのに!! ふたりとも黙っとるやん!!

・・・でも正直、嬉しかったんです。そんなふうに言ってもらえたこと。だから、だからなんです。自分にそんなこと言ってくれた人を、嘘話で悪者にしたりしません!!



あと、ws主任の名誉のために。もうひとつ言わせてください。

これも当時、ビジンダーさんには話さなかったことです。ビジンダーさんから電話で説得される前だったか後だったかは忘れたんですが、訪問介護所長就任前に『デイの仕事も続けるべきか?』とws主任に相談したことがあるんです。

なんでそんなことリハの主任に相談せなあかんねん!? と思われるかもしれませんが、そのころはまだリハビリとの結び付きが強かった時代でしたので。ご了承を。

で、相談内容はざっとこんなもんです。

『たとえば誰かヨソの部署の人がデイを助けにいったら、その人はデイのスタッフから感謝されるでしょう。

しかしヨソの部署に移った自分が空いてる時間にデイの仕事をしても、それは今までやってきたことの継続くらいにしか思われないから。
誰も感謝しないと思う。

自分以外の人は「ありがとう」と言われ、自分はやって当たり前。それってちょっとおかしいと思いませんか? 正直、納得いかないんですけど。』



小っちゃっ!! 小さい男っ!!

とお笑いくだされ。でも拙者だって人からよく思われたかったでござるよ。やって当たり前の人じゃなく、頼りがいのある優しいお兄さんぐらいに思ってほしかったのでござる(T_T)


まーとにかくこんなアホみたいな相談されて、本来なら相手にされなくても仕方のないとこだったんですけど。ws主任は黙って聞いていました。
そしてワタシが話し終わったあと少し間を置いて、静かに口を開きました。


「〇〇〇くん・・・デイを助けておやりなさい。」


「え~、でも~、助けたところでなんの見返りもないし~。」

「見返り?」

「そうです。見返り~。お帰り~じゃなくて。」


「・・・〇〇〇くん。」

それまで書類かなんか書いていて下を向いていた主任が、ワタシのほうを見ました。慈愛に満ちた、やさしい瞳でした。


「〇〇〇くん。

無償の愛って言葉知ってる?」


「え? 無償のLOVEですか?」←ここまできてまだふざけるかコイツ



「無償の愛。


愛とは求めるものじゃなく


与えるものよ。」


「・・・。」



ワタシはそのときws主任の中に


聖母マリアを見ました。






不倫で辞めたけどね。



そう、ビジンダーさんの電話だけではなくws主任のこの御言葉(みことば)も、ワタシがデイで仕事を続ける要因だったのです。



しかしその御言葉を送ってくれたws主任が今、厳しい表情をして『デイに行くのを止めなさい』と。ワタシと対峙するかたちで向かい合っています。
その場にいた他の職員たちも皆、ws主任側についているようです。本当にワケのわからない状況でした。



追伸:M病院に勤めて幾年月。いろんなことがありました。ただ大概のことは、よくも悪くも自分の中で解決しています。いや、理解出来ているという表現が正しいでしょう。

そのとき『?』でも、その数年後に理由がわかった事例もあります。

しかしこの日のws主任は、本当に謎なのです。

実はこの翌日だったか・・・納得がいかず、リハ室に足を運んで主任を問い詰めました。主任は少し笑みを浮かべながら『(デイに)行かないほうがいいよ』としか言ってくれませんでした。