Y島さんはデイケア就任要請を断ります。それはなぜか?

実は彼女、パート勤務の看護婦だったのです。

まだ保育園に通わせてる小さな子供がおり、勤務時間も夕方5時まで。
デイケアの創立メンバーなどの重責は担えないと、ワタシとふたり、院長に呼び出されたときに辞退を申し出たのです。

しかし院長は、平然とした表情でY島さんを説き伏せます。

「君たちがデイケアの専属になるが、君たちだけがやるわけじゃない。

病院のデイケアなんだ。病院全体でやるんだ。他の部署のスタッフも一緒にやるんだ。」


はい。この理屈でいうと、ビジンダーさんが他の部署に協力を求めたことも『院長のお墨付き頂いてます』ということになりますね。

「じゃ、アンタなんでそれ言ってくれなかったの!?」

と思われるかもしれませんが・・・残念なお知らせ。

その院長の言葉は、デイケアが始まってすぐに反故にされてしまうのです。

もちろん院長の言葉に嘘はありません。院長は病院全体でやる、やれるものと思っていました。

しかし病棟のブタゴリラ婦長が完全に拒否。デイとは関わらない姿勢を貫きます。


もちろん当時は腹も立ちました。しかし・・・あの、ワタシが病棟を庇うのも変な話ですが、病棟のほうにも事情があったのです。

実はデイが始まる以前に、数名の看護士さんが辞めていたのです。ブタゴリラ婦長の強引な病棟改革が原因と考えられます(実際に4階食堂でT田さんが不満を漏らしているのを目にしました)。

辞めた数名は全員正規雇用の看護士。そして残った看護士のうち3名はパート勤務、Y島さんと同じ小さなお子さんがいて日勤しか出来ない人たちです。

つまり・・・そのとき病棟は、夜勤のシフトが組めないぐらいの状況に陥っていたのです。

病院は現状を打破するため、そして2度とこのようなことが起こらないよう思い切った行動に出ます。

訪問看護部を新設し、そこにパート勤務の看護士全員を異動。辞めた数名とパート看護士の分の補充を、新たに雇う正規雇用の看護士で埋めようとしたのです。

デイケアが始まったころは、まだ病棟の看護士は足りていなかったように思います。入ってきてすぐ辞めた人もいましたから。

そして新たに雇った看護士も教育期間の時期でした。そんな大変なときにデイに協力など出来ないというワケです。


「でもそのあと病棟看護士さんの数、揃ったワケだよね? なぜ院長の意向を言わなかったのか!?」

とまでは思わないでしょう? もう昔の話だし。ってゆーか、そのあともいろいろあったんです。

それに院長もワタシがいるところでそう言った手前、ワタシが訪問の仕事をないがしろにしてデイケアに通っても強く注意出来なかった・・・のかもしれませんから。ま、そーいうことで。・・・許ひて( ・人・)


というより・・・実際、病棟に看護士借りに行ってましたよね? ワタシが頼みに行ったのは確か3回。そのうち1回はビジンダーさんから電話が掛かってきたと思います。「休むから看護士借りに行ってくれ」と。

そのときワタシがマゴマゴしてたの・・・もう覚えてないでしょうね。

「そーいうのはちょっと・・・。」

「なんで!? 病棟行ってきてよ!!」

みたいな。

「病棟に行って、『今日ひとり看護士をデイに下ろしてください』って。はい、ここで1回言ってみて。」

そこまで言われたような記憶あります Σ( ̄ロ ̄|||)

「きょ、今日、看護士をデイに・・・下ろして・・・。」

言えるじゃん、みたいな。

「だからそれを病棟に行って、言えばよかろう?」

「う~~ん・・・。」

・・・覚えてないですよね。曇りで暗い日、病棟でワタシの対応したのは数週間? で辞めた副婦長のS水さんでした。

長くなってきたので、こぼれ話で書きます。


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こぼれ話

本当に辛かったんです。病棟に看護士のこと頼みに行くの。

毎回言われるんです。


なんであんたが来るのっ!?


副婦長のS水さんに言われたのは


あなたは訪問介護の所長でしょ!?


・・・そうです。ワタシは訪問介護の所長様でございます。

でも面識ほとんどないS水さんにそう言われたってことは、ヘルパーステーションって結構認知度あったんですかね? 誰も知らない知られちゃいけない事業所だと思ってたのに。

で、そのS水さんのときが2回目で。

3回目は、なんかナースステーションで話し合いがあってるとき。みんなイスに座ってて、婦長が何事か話してるときに頼みにいったんです。


「だからなんであんたが来るのっ!?」


「いや、あの、その・・・。」


「〇〇〇〇さんが来るのが筋(すじ)でしょ?!」


「いや、ですからその〇〇〇〇さんが休みなので・・・。」


「ハァ~・・・。」


婦長、深い溜め息。


「あの、誰か、看護士さん。・・・お願いしますね。」


早々に立ち去ろうとしたときにですよ。誰か忘れたけど看護士さん。



「あ、ちょっと待って。〇〇〇〇くん。・・・あ、違った。」



ナースステーション内、大爆笑。



・・・あの、何度も申し上げますけどね。当時のワタシは、いわゆる叩き上げで訪問介護事業所の所長に昇り詰めた男なんですよ。

人様から笑われるような立場ではないはずです(´;ω;`)


・・・でも〇〇〇〇くんと呼ばれたのはちょっと嬉しかったりして。←なんじゃそりゃ

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