しねしね談

無職のおっさんがなけなしの金を叩いてDVDを借り、夏休みでもないのに感想文を書いてしまいます。ジャンルは主に洋画と海外ドラマ、どちらも古いのが好きです。

カテゴリ: フライング 飛翔

ウチの母はね、若いころはナントカ小町って呼ばれるほど評判の美人だったそうです。

・・・若いころの写真は火事で全部消失したそうで。真相はわかりません。
俺個人としては嘘だと思っている。でも言い寄ってくる男は大勢いたらしいです。

そんな母が彼氏に選んだのは大卒の山田さん。
母は厳しいというか酷い継母に育てられ、それこそ勉強どころではなかったらしいので。学のある人に憧れたんでしょうね。

クラシックが流れる喫茶店でよくふたりの時間を過ごしたそうです。

しかし母は山田さんとの結婚に踏み切れなかった。
というのも山田さんは高校時代野球部でキャッチャーをやっていたのですが、練習中に股間にボールを当て金玉を潰し、子供を作れない体になっていたのです。

そんな矢先、母に見合いの話が。そのころ山田さんとの間でちょっとしたことがあり、あてつけのような感じで見合いに出向いた母は、なんでか知らんその見合い相手(父)に一目惚れ。

「お父さん、顔だけはよかったもんね。」

「出来損ないのゴリラじゃねーか。眼科行け。」


結局、母は父と結婚。例の喫茶店で山田さんにその報告をしたとき、山田さん、人目を憚らずワァワァ声をあげて泣いたそうです。

それから随分経ったとある日。やっと建てた念願の店&マイホームの窓から外を見てた父が「おいおい、こっち来て見てみろ!!」と。

母が父のそばに行き、何気なく外をみると・・・道路挟んで向こう側に、ボロボロの服を着たいかにも ホームレス然とした山田さんが。

汚れた惨めな姿で、底の抜けかかった靴を引きずるように歩いていたそうです。

「あの人、俺たちと変わらんくらいの歳だろうに。あんなんなる人もおるんやな。」

それが母の、山田さんの姿を見た最後だったそうです。




「・・・少しは反省したの?」

「なにが?」

「いや俺が怒ることじゃないけど。反省したのかって? 男ひとりの人生台無しにしてしまって。」

「はぁ!? 女にフラれたくらいでダメになる男のほうが悪いっちゃろうもんっ!! 悔しかったらそこからがんばって、立派になって、見返さんね男なら!!」

「母さんにこっ酷く捨てられて、その気力すら無かったんだろうよ!! 親の因果が子に報いって言うやろが!! 母さんが山田さんにそんな酷いことしたから!! 母さんの息子ふたりは因縁引きずって結婚も出来んかったったい!!」

「あんたらは山田さんと違って、つくもんちゃんとついとろうが!!
それをなんね裏のMさんははよ結婚してもう孫が2人もおるとに!! あんたより若い近所の人もみんな結婚して子供連れて歩きよるとに!!

あんただけたい犬連れて歩きよるとは!! 

恥ずかしい・・・なんねあんたたち兄弟ふたりは!? せっかく男に生んでやったのに、女ひとり幸せにすることも出来んやったとね!!」


しゅーーーん  母さん言い過ぎ。





で、競艇場の帰り道に戻りますけど。


そうです。わたしが女ひとり幸せに出来なかったおじさんです。


でも世の中には便利なシステムがありまして。
自分が幸せに出来ない女性を他の誰かが幸せにするシステム。料金無料。あなたはただ東側1番奥の席でくたばっててください、みたいな。

だから今日はよかったんだよ。2度と会えないと思っていた女性に会えて、しかも幸せそうな姿見れたんだもん。

よかったよかった、で赤坂四つ角。

よかったよかった、で大手門。

よかったよかった、でアレ?

よかったよかった、なのに・・・


どうしてなの?



鼻水が~止まらな~い♪




『ガリレオ 真夏の方程式』の杏さん状態。泣くシーンでめっちゃ鼻水出てるでしょ。アレ。

いや俺は泣いてないですよ。泣くワケないじゃないですか『勝手に舟券勝負』で勝ったのに。


競艇で勝って人生で負けてるけどね。


ただ本当に夕日が眩しくて。あ~夕日が目に染みる。あれ? これは涙? わたし、泣いてるの?


だから泣いてないって!!


ただ鼻水が止まらなくて、涙が止めどなく流れてきて。ルル3錠飲めば治る・・・かも。


いや悔しいんじゃない。悔しいワケないじゃないですか、好きな人が幸せになってるのに。


ただただ・・・哀しい。もう哀しくて哀しくて。


みんなには楽しい時間が過ぎているのに、時が流れているのに。自分だけ取り残されて。嫌な思いばっかりして。なにこれ? やっぱり 山田さんの呪い!?


福岡に住んでるだけに、不幸か?!

じゃ福岡に住んでる人間
みんな不幸になるべきじゃないか!!

なんで俺ばっかり!?



・・・とか言ってる場合じゃないんですよ。

あの、福岡市に住んでる人間なら大概知ってると思うんですけど、城門?だっけ。あの辺。
平和台陸上競技場入り口ぐらいから護国神社に抜ける3車線の細い道路。

あそこ、そうでなくても苦手なんですよ。ちょっと下り坂になってるし、2回ほどグネって曲がるとこあるし。

そこを流れる涙、いや流れればいいよ。メガネの下のほうから溜まっていって、もう前が見えんくらいになってきて。それで走れっとことだから。

どうかしたいんだけどMT車だから両手塞がってるし、後ろから車来てる&進行方向1車線だから停車することも出来んし。


笑っちゃう涙の 止め方も知らない

40年も生きて きたのにね(四捨五入すると50)


いや笑ってる場合じゃないのよホントに。


生きて きたのにね


いや生きてただけです。明日死ねと言われたら死にます。

・・・なんとか事故らずに済みました。死にたい死にたい言いながら実際そーいう場面になると人間生きようとするもんなんですね。生きててもしょうがないんだけどね。

でもそこからまた家に帰る道のり。まだ泣いてましたけど。山田さんのこと考えていたんです。

というのも父と会えなくなってから母、しょっちゅう山田さんの話するもんだから。前日も見舞い行った病院で聞かされたから。

それで思ったんだけど・・・

「母さん、山田さんに見返してほしかったんじゃないかな。」

立派になって。もう自分なんか手の届かない存在になって。後悔させてほしかったんじゃないかなって。うん、うまく言えないけど。母はそれを望んでいたんじゃないかなって。


・・・でも俺は。彼女にそんな酷いことされてないし。そもそも見返すなんて間柄でもないし。見返そうにも40過ぎて無職だし。どうしろって言うんだよぅ。



ぴえーーーん 。゚(゚´Д`゚)゜。



親が入院しててよかった。競艇で大負けして、泣いて帰ってきたと思われるところだった。


玄関開けると犬2匹が待ってて「散歩まだ!?」って軽くキレ気味に吼えられたんだけど、俺の様子見て一変、「どしたの?」って顔を覗き込んできたから


「メリーちゃん、ジェシーちゃん・・・

ぴえーーーん 。゚(゚´Д`゚)゜。」



って抱きしめて泣こう思ったんだけど、2匹とも怖がって家の奥引き下がって。そこから寄り付きもしねぇ(怒)。




でもね。もし山田さんがこのブログ見てくれてるなら(いや見てる可能性限りなくゼロだけど)俺は言いたい。教えてあげたい。

『あなたを捨てた俺の母も、決して幸せではなかったよ。』

・・・あんたが生まれたことだけが幸せとか歯の浮くようなこと言ってくれるけど。でもその俺はこんなに不幸せ。なに、この不幸の連鎖? 


まーそれはいいとして。

母のこと、恨んでないでしょ? 母のほうには・・・いろいろ言っても今そんな話してるってことは、多少の負い目があるのかもしれんけど。


まあ・・・


そのうち死ぬから。


人ってあの世に行ったら、この世での一番いい時期だったころの姿に戻れるって話があってね。一番いい時期のふたりに戻って、あの世の喫茶店でいろんな話しなよ。

たとえば自慢の二男坊の話とか。

勉強もしないでエロ本ばっかり読んでるから、頭きて学校行ってる間に全部捨ててやろうと部屋中探して全部持ち出し、ゴミ袋に入れておいたところそのゴミ袋が行方不明。

で、忘れたころくらいに父の洋服箪笥を整理しよう開けたら、そのエロ本がびっしり。


親子でエロ本の回し読みか!?



・・・せっかくいい話になってきた流れ、自分でぶった切ってごめんなさい。

でも、あの世のエロ本・・・じゃなくて喫茶店とか、俺って結構いいこと書くねーなんて思ってたんだけど。よくよく考えてみたら


俺は女性と喫茶店行ったことない!!

そもそも喫茶店自体行ったことない!!



ぴえーーーん 。゚(゚´Д`゚)゜



数年前、母とイオン内にあるコメダ入ったことあるけど。あれはカウントされるんかいな。コーヒージェリーだって。なぜゼリーと言えないのか。



さて、長々と書いてきましたが。


まだだ!! まだ終わらんよ!!


もう『フライングなんとか』とか競艇とか関係なくなってきてるんで。次回はタイトル変えます。


次回

悪魔が来りてパチを打つ


モテないのコジらせて、ついに 悪魔になりまひた。


またしても『俺は強いよ v( ̄∇ ̄)v』的自慢話注意報発令みたいな話になりますが。ご了承ください。


追伸:母が最後に山田さんの姿を見た数年後。夜、隣り合って寝ていた父が母に言ったそうです。


「おかしいんだよな・・・。」


「最近なんだけど・・・変なんだよ。寝てるとき、俺とお前の間に誰かいるような・・・。」

単刀直入にいうと、翌年起こったことは『ペットロス』と『父の死』です。

1月にメリーちゃん・2月に父・5月にジェシーちゃんがあの世へと旅立ちました。

メリーには先代がいて、その子は自分がM病院に勤めてからすぐに亡くなって。仕事から帰ってきたら既に冷たくなっていました。

だから二代目のメリーが弱ってきたときには「仕事を辞めていてよかった。今度はちゃんとお別れが出来る」と。むしろそのために神様が辞めさせるよう導いてくれたのではないか、とさえ思いました。

でも、死に立ち会うのも辛いものですね。メリーは俺の腕の中で、静かに息を引き取りました。


そのちょうど1ヶ月後に父の死。ある程度の歳をとった息子にとって、父の死は案外簡単に乗り越えられるものです(もちろん個人差はあるでしょうが)。

それとちょうど1ヶ月後というのが。実は父が入院する前日に呆けてたメリーが逃げ出してて、最後のお別れが出来てなかったのです。

でもちょうど1ヶ月後ということは・・・メリーが連れて行ったんじゃないかと。もう意識が無くなって何日も経っていましたから。
あえて1ヶ月後という区切りを付けることで、自分や母に「あの世で会えたよ」と報告したかったんじゃないかと。時計を見て散歩の時間を教えるほど頭のいい子でしたから。


そしてジェシーの死。ジェシーはメキシコ留学した兄が、ホームステイ先から頂いて連れ帰ってきたマルチーズ系のミックスです。

家の恥を晒すようで恥ずかしいのですが、実は兄と俺、ジャギとケンシロウ以上に仲が悪いのです。

だからジェシーが死んだときは自分だけ別の部屋にいました。

たとえジェシーが死にそうでも、俺がいたら兄はそこには近付こうとしないだろうから。
世話をしたのはほとんど自分だったんで、ジェシーも寂しかっただろうけど。わかってくれるでしょう。



ペットロスはペットを飼う人間にとって宿命です。誰でも耐えていることです。

でも自分にはもう・・・耐えられない。

仕事を辞める前から数年間、本当に嫌なこと・辛いことばかりで。一緒にいてくれた2匹もいなくなってしまって、もうなんにもなくなってしまって。


こんなに・・・


こんなに悲しいのなら・・・


こんなに苦しいのなら・・・



俺などいらぬ!!




あの・・・鬼滅か仏滅か知らんけど。なんかアレのアニメの歌の歌詞であるじゃないですか。


ありがとう 悲しみよ って。


でもね


そんなの本当の悲しみじゃないから。

ありがとうなんてとても言えないから。



「いや違うんですよ、あの歌詞の意味は。アニメを見てもらえばわかります。」

とかアニメ好きの人は言うかもしれんけど。



絶対見らん


アレはマンガやないか


絵やないか


作り話やないか


リアルの苦しみ、悲しみ受けた人間はね


もう、なんも言えねえ。

本当に、なんも言えねえ。



世の中にはもっと大変な思いしてる人もいるかもしれません。

それはそうかもしれませんけれども。


俺はもう耐えられん!!




って犬の話の終わりぐらいからは、書き溜めてたのにいろいろまた書き足してるんですけど。


やっぱ今日で終わらんワッ!!


もう大概で違う話に移行したいというか、他にも書きたい話もあるので。

次回絶対終わらせます。端折って端折って端折りまくって書きますので。


次回最終回!!

俺のバッドデスッテネー・・・悪い運命が勝つか? えん魔くんが勝つか?

お楽しみに!!

耐えられない。だからといってドーしようもない。辛い毎日。

それでもパチンコは勝つ。でもそれが一体なんになるというのか? 答:お金

新型コロナ発生。俺:心臓病 母:腎臓病 ともに自粛生活。パチンコも休止。

その後、店内でタバコが吸えなくなったこともあり。ついにパチンコ引退。


『心臓病のあんたひとり残しては死ぬに死ねない』と言い出す。


俺『母さん、俺、この人と結婚するから。安心してあの世に逝って!!』

の前のセリフ『母さん、紹介したい女性がいるんだ。』を、男として生まれたからには1度だけでも言ってみたくて。とりあえずレンタル家族を検索。


兄がアレクサを買う。母がなぜか『24』の一気見に挑戦、6時間で力尽きる。

兄がアレクサを部屋に持っていく。パチンコも競艇もクソ映画もない、買い物以外出かけることもない日々。


俺『残る余生は静かに過ごそうと思ってたんだけど。ホントに静かになっちゃったな。』

母『残る余生なんて・・・これから第二の人生と思ってがんばんなさいよ。』

・・・なにをドーがんばればいいんですかね。そもそも夢も希望も気力もない。


母の病状が悪化。透析に行ってる病院から入院を勧められるも『大丈夫だから』って介護しているコッチが大丈夫じゃないんですけど。

自分も病状が悪化。寝ている時間帯に母、何度も転倒。部屋は荒れ放題。地獄のような日々。


母『あんたひとり残して死ねないから・・・一緒に死のうか?


なんでそうなるかね?! まー冗談やろけど。


『あんた・・・最後に思い残したことないね?』← おいおい本気かよ!?


でも、思い残したこと・・・ある。ただひとつだけ、思い残したこと・・・。

そう思うと次第に涙がこぼれてきて。泣いているのバレないように隣りの部屋行って。

ってか俺、泣き過ぎ。涙腺ぶっ壊れてんじゃねーか?!


でも泣いてるうち、母の元彼の山田さんのこと思い出して。

『山田さんも最後・・・きっとこんな気持ちやったろうなぁ・・・。』

そう思うと、また涙があふれてきて。俺も山田さんも不憫で。山田さん不憫で。号泣しました。父の仏壇の前で。山田さん不憫で。


それで、その・・・ホントに悪かったんですよ、母。死ぬと思いました。
結局その後、入院しましたが・・・その、変な話になるんですが、母が死ぬかもしれないと思った理由が実は病気以外にひとつあったのです。

それはそのとき母にも言えなかったことなんですが。いずれ明らかにします。


んで。その『思いた残しこと』なんですけど。

んーだからその・・・俺も極限状態だったもので・・・。

その・・・あの・・・絶対ダメだ、そんなことしちゃいけない!!って思ったんだけど・・・さっきの『紹介したい女性がいる』ってのもあったし・・・。

でもそれだと『思い残したこと=死ぬ前にやり残したこと』とは違う意味になっちゃうし・・・でもまだそれほど死ぬ気でもないし・・・。

それでその・・・いわゆる、思い残したことではなくて、どーせ死ぬなら最後に1度だけ、1度だけ望みを叶えたいというか、望みに賭けてみたいというか・・・まーそんなことしてしまひまひたm(_ _)m


しかし結果は・・・ダメでした。最後の望みも立ち消えました。



って最初端折るつもりで箇条書き風に書いてたのに、また長々と書きよるやないかい!!


それではギアを上げて。アクセル踏んでいきますよ!!


最後の望みすら叶わず、もう考えることも動くことも出来ない状態。

でも・・・これでよかったじゃないか。もうこの世に未練はない(ってゆーかホントに死ぬ気になってますよこの人)。

・・・あるとすれば(まだあるんかい!?)人類最後の日の、黄土色の夕焼けが見れなかったことかな(???)。あれは俺だけが見れるはずだったのに(・・・キチガイ?)。

残る余生はもういらない。あとは辞世の句を書くのみ。だけどアレ、五七五だったっけ? 五七五七七だったっけ? なんだっていいや。テキトーに麻婆豆腐の素(甘口)の箱の裏にでも書いとこう、なんて。


もう完全に戦意喪失。俺の命は台風前の灯。


しかし、そこで・・・



人生二度目のえん魔くん登場!!

俺にあることを教える。

その、あることを試してみる。




ありがとう、えん魔くん。そしてありがとうございます。あの・・・絶対迷惑にならないようにしますから。これからもよろしくお願いしますm(_ _)m 

『第二の人生』歩き出せそうです。



フライング 飛翔 完




って散々長々と書いてきて、なにこの終わり方?! ってか最後のほう、多分ワケわからんと思いますけどー!!

・・・まーご了承ください。


さて、次回は・・・


書きたいこといっぱいある~!!


なにから書こうか検討中。では

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